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Refugees, Relief and Resettlement


難民が国際的な関心を集めるようになったのは多民族が共存していた帝国が崩壊した第一次大戦後のことです。1930年代にはナチスやスターリニズムの迫害を逃れ、ユダヤ人をはじめとする多くの人々が生まれ故郷を離れることを強いられました。第二次大戦後には、国際人権規約における難民保護条項、国連難民高等弁務官事務所、難民の地位に関する条約等、難民保護のための制度的枠組が構築されます。しかし、ベトナム戦争後のボートピープル、ソマリア、スーダン、エチオピア等のアフリカ諸国の難民、アフガニスタン難民等、内戦や飢饉を原因とする難民の発生は止まることなく、21世紀にはシリア難民、ロヒンギャ難民など、難民問題は国際政治に重くのしかかっています。

本アーカイブシリーズは、難民問題に関わる政府機関や非政府機関の文書を電子化して提供することで、難民問題を歴史的文脈の中で理解するための基礎資料集となるように制作されるものです。

第1集 第二次世界大戦期 では1930年代から第二次大戦を経て1950年代までの約30年間における難民と強制移動の実情に光を当てるために、英国政府、米国政府、ユダヤ人救済のための中央イギリス基金アーカイブの文書を提供します。

第2集 初期冷戦と脱植民地化 では1940年代後半から1970年代までの初期冷戦と脱植民地化の時代に焦点を当て、英国政府、海外事業運営篤志団アメリカ協議会、米国連邦控訴裁判の文書を提供します。