アメリカ政府の機密指定解除文書データベース
アメリカ連邦政府の内部文書のうち、機密指定の解除された(declassified)文書を搭載、フルテキスト検索を実現したもので、この種のコレクションとしては最大規模を誇る電子リソースです。
国務省、国防総省、CIA、FBI、国家安全保障会議、ホワイトハウス等、約60機関の米国政府省庁の機密文書を収録し、最高機密(Top Secret)、機密(Secret)、秘(Confidential) 等の機密レベル、文書種別、文書発行機関、検閲の有無、文書の作成年代、機密解除の年代等での絞込みを実現しただけでなく、OCR処理による全文検索をも実現し、文書の発見を飛躍的に容易にしました。
さらに、用語の時系列での出現頻度や検索語の関連ワードをグラフ化する視覚化機能、PDFファイルダウンロード機能、OCRテキストダウンロード機能等を実装し、文書単位だけでなく、単語レベルでの詳細な分析への道を開き、機密文書の学術利用に新次元をもたらします。
2021年現在、搭載されている文書は約142,500 件で、毎年5,000 件の文書がサプルメントとしてリリースされます。
《2021年版 サプルメントがリリースされました》
詳細につきましてはこちらをご覧ください。(2021年12月)
《U.S. Declassified Documents Online》ウェビナー録画を見る
《情報公開制度と機密解除文書》
1960年代以降の情報公開制度は機密文書へのアクセスを容易にしました。ニクソン大統領が発行した大統領行政命令第11,652号において、機密文書解除に関する体系的審査(Systematic Review)と強制的審査(Mandatory Review)の手続きが定められました。これにより、原機密指定において定められた機密期間の満了以前に、然るべき手続きを踏めば機密文書が開示される道が開かれることになりました。また、1960年代に制定されその後修正された情報自由法(Freedom of Information Act)に基づく機密文書の開示も制度化されるようになりました。こうして1970年代になると強制的審査や情報自由法に基づく機密文書開示請求(MR請求やFOIA請求)が盛んになった結果、機密解除文書が量的に増大する一方で、これらの請求によって開示される文書が、期限が来れば自動的に開示される文書と異なり、予告なしに開示されるという性格を持つため、どのような機密文書が最近開示されたのか、アラート情報として入手したいとのニーズが高まりました。開示請求される文書は開示請求されるだけの内容を持つことが予想されるため、これらの文書を広く利用できる形で提供するサービスが待たれるようになりました。こうして始まったのが、Declassified Documents Reference System(DDRS)です。DDRSは、政府省庁や大統領図書館が開示請求を受け機密解除した文書に関して、索引と抄録を紙媒体で、文書をマイクロフィッシュ版で提供する仕組みです。その後DDRSは2000年代にウェブ版に移行、さらに新しい機能を追加したU.S.Declassified Documents Online(USDDO)としてアップグレードされ、現在に至っています。
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プラットフォームの特色とツール
OCR(光学文字認識)
歴史的な印刷文献の全文検索を可能にするOCR(光学文字認識)技術を適用。フルテキスト検索、検索語のハイライト表示はもちろん、原本画像との並列表示やテキスト形式でのダウンロードも可能です。
用語の出現頻度
特定の語句が出現する検索結果の分布を、年代順の折れ線グラフにして表示する機能です。複数の語句の出現頻度を比較したり、語句が集中している年代を特定したりするのに便利です。
横断検索
Gale 一次資料データベース群の統合検索プラットフォーム Gale Primary Sources に対応。他の契約データベース群と横断検索することで、思いもよらない関連資料を発見することができます。
テキストマイニング
オンライン上で直感的にテキストマイニングを行なえる別売プラットフォーム Gale Digital Scholar Lab に対応。OCRテキストを使った統計分析・自然言語分析が可能となり、新たな発見の可能性を広げます。